「会社の奴隷解放宣言!!」
いかにもサラリーマンの購買意欲を煽る副題がついた本ですね。
今回読んだのは、ZOZOにお勤めの田端信太朗さんが書いた『ブランド人になれ!』です。
最近何かと話題の箕輪さんが編集に関わっていることもあり、ホリエモンの『多動力』や箕輪さん自身の著書である『死ぬこと以外かすり傷』にも連動する部分や言いまわしが目立ちます。
田端節に箕輪さんのアレンジ=熱狂が加わり、相変わらず勢いがある文体。
中身は重くもないので、早い人なら30分とかからず読み切れます。
表題の通り、いかに個人としてのブランド力=価値を上げるのか??
これもあるあるな話ですが、「独立しろ!」「情報発信しろ!」とかではなく、「サラリーマンこそ会社を使って名を広めよ」と主張し、必要なアクションや考えが書かれています。
精神論(経験論)強めですが、筋が通っているので読んでいて気持ち良く、腑に落ちる部分もあります。
自己ブランディング化の書籍は多数ありますが、実用書というより正に「解放の宣言書」です(笑)
「宣言はしたからあとは君たち次第だ!」
です(笑)
さて、気になったポイントなどを挙げていきます。
ブランド人になるには、汗水じゃなくて笑顔の量!
「汗水垂らして働いたり、苦しい思いをしても価値はない。如何に人の役に立ち、笑顔にさせるかが大切だ。」といった趣旨のメッセージ。
これは結構納得です。
辛い思いをしたから報われるとか、辛い努力をしたからとかではなく、如何に他者へ価値を届けたかが大事。そのための苦労や努力ならいいけれど、そうでないと追い込まれるばかりだし、考えも閉塞的になっていく。
例えば、売りたくないものを売るために努力しても、結局誰も喜ばないし、自分も頑張れない。
欲しい給料を明確にしろ!!
「自分の価値を自分で答えられなければ、ブランド人にはなり得ない。日本のサラリーマンは、自分の金額を会社が勝手に決めるものだと思い込んでいる。なぜ自分で主張しないのか?」
自分の価値を自分で計算したことって、僕自身もないです。算出の仕方が分からないとも言えますが、正直自分の価値はある種の言い値だとも思います。「自分でいくらだと思うか?」を考え、あとはそれに足る理由づけをしていくことかなと。
会社に給料を決められるのではなく、自分から「これぐらいはもらいたい!」と言えるような人間になろうという事ですね。
別の本で目にしましたが、海外でリクルーティングや面接を行うと、
「給与はいくらですか?〇〇ドル以上なら検討します。業務内容はその後で」
優秀な学生はこう切り出すそうです。
実際に僕も転職活動をし始めて思いましたが、なぜか給料の話になると控え目になってしまう。
今よりも上が良いと何となく言えない気持ちがあります。
給料交渉は最も重要な要素の一つです。
自分の市場価値を少しでも高めに設定すべきですし、そのためには自分が望む価値を明確にする必要がある。サラリーマンであれ、会社員であれ、自分を一つの会社に見立てて考えたら、自ずと輪郭や実態が見えそうですね。
質を追求するな、量をこなせ!!
読んで字の如く。
これって様々な面で永遠のテーマですよね。最強なのって、質にも量にも左右されない状況を作り出す事だなって思いますけど。
質でも量でもなく、「絶対」であること(笑)
いや、それを支えるのが圧倒的量と圧倒的質なんでしょうけど。
ブログ一つとっても、「質の低い記事を書き続けてもダメだ」「低くても更新頻度が命だ」みたいな声もあるので、一概に言えませんが。
とはいえ、何事も最初は量より質という点は異論がないです。量であり、種類ですね。同じことの繰り返しではなく、様々な量を繰り返すことにこそ意味があると思います。
サラリーマンこそリスクを取れ!!
「失敗したっていいんだらか、会社の金と資源を使って、自分の名を売る事業や企画を起こせ」とのこと。
個人では到底できないチャレンジができるのが会社員のメリットでもあるので、できる範囲でトライすることはプラスですね。
虚像でもハッタリでもいいから、自分をステージに上げる。
「英語が話せないなら、ちまちま勉強するより先に英語のプレゼンに手を挙げる。出来ない事でも出来ると宣言すれば、自ずと人はそれにアジャストして頑張る。」
追い込み(笑)これって仕事にかかわらずありますよね。立場や環境が人を変えるということと似てます。
ツイッターが名刺代わりになる!
フォロワー数が一定以上いないと、終わっているそうです。
ごめんなさい。
恥!?気にするな!いいからとにかく手を動かせ!
徒然草を引き合いに出し、恥ずかしてもみっともなくても、とにかく実践あるのみ。
総じて、『多動力』が人生哲学よりとすれば、こちらはビジネスよりという感じです。
サラリーマンにとっては、昨今のリーマントレンド?を分かりやすく掴む事が出来ます。自己啓発に近い類ですが、よりリーマンマインドにアジャストしているぶん、納得できる点や気づきも多い本でした。